TinyCAPS Title 自動番組送出システム
コミュニティFM局向け自動番組送出システム【TinyCAPS(APS, APC)】
Automatic programing System for small radio stations.

ノートパソコンだけで動くAPS
 後述するAPSアプリケーションTinyCAPSはXPでしか動かず、2014年サポート終了後、セキュリティの懸念やXPで動作するパソコンの確保が問題となった。そこでWin7/10で動作し且つAPIを公開しているオーディオボードを探したが見つからないため、発想を変えPC上に仮想ミキサーを組み込むこんだTinyCAPSVを開発した。勿論Win7/10で動作する。 TinyCAPSVはUSBオーディオインターフェイスを介した3chの外部音声とCMや録音番組及び緊急音源を再生することができる。 ディフォルトではch1にNET音源、ch2にはスタジオ、ch3は予備を割り当てている。多くのコミュニティFM局はCMや録音番組以外は生放送スタジオとJ-WaveなどのNET音源で運営しているので十分な素材数と考えている。


【運用例】

操作画面

 左写真はTinyCAPSVをモバイルノートパソコン(MSI U200)にインストールした動作検証を兼ねた運用例である。外部入力はUA-25EXを介しているが、簡易なものでも十分動作する。U200は画面が小さいため外部モニターを拡張モード接続し、タイムテーブル表示とTakeやSkip処理を行うTTM.exeアプリケーションを動作させている。このPCでタイムテーブル表示しなくてもオンエアーに支障は無く、LANで接続した生放送スタジオ内のPCなどでTTMを動作させればモニターできる。

 右写真はTinyCAPSVと仮想ミキサーの操作画面である。仮想ミキサーの左下フェーダーNo.1-3列に外部音声、No.4列にCMと録音番組を割り当てOAデータに従って各フェーダーを操作する。したがってパソコンとUSBオーディオインターフェイスだけで、APSの心臓部が完成する。スイッチャーやクロスポイントは勿論TinyCAPSでは必要だったオーディオボードを含むハードウェアは不要、OAデータや送出素材はHDDに内蔵しているので、アプリケーションさえ用意すれば故障時にも柔軟な対応が可能であり、余ったパソコンでバックアップ体制を整えることができる。

 例に用いた古く非力なモバイルパソコンU200は動作するが時に負荷100%を超え実用には不安が残る。但し別に検証中の富士通LIFEBOOK A531/DXは安定稼動を続けている。尚データ形式など仕様はTinyCAPSと全く同じである。勿論デスクトップPCでも動作する。

お問い合わせ(inquiry)


  TinyCAPS他のアプリケーションは作者・藤嶋がTV/Radio局で38年間を技術者として過ごした経験を活かし、出向先の沼津市のコミュニティFM局、エフエムぬまづで独自に開発設置した自動番組送出システム(APS)を発展させたものです。 当APSシステムはシンプルで軽く、旧来のAPSにあったSWやDAFやクロスポイントなどのハードウェアはありません。信頼性も高く2017年9月現在、東海地区6局と北海道の1局そして関東地区の1局、計8局に10システムが導入されています。最初に設置した局は約9年間安定稼動を続けています。またこ局は念のためメインのパソコンを6年目で更新し同時に後述する「法定同録システム」を導入し、ビデオレコーダを使った旧システムを廃棄しました。

 当システムを導入したS市の既存局はAPS更新工事を局が独自に行いました。引渡しに際し、担当者には半日のレクチャーと数回のメールでのやり取りでほぼシステムを理解していただきました。シンプルでわかり易いシステムの故と自負しています。

 後述する他のアプリケーションTTM, TinyEDPSとの組み合わせで小型(Tiny)だけど充分な機能のコミュニティFM局向けAPSシステムが完成します。またスタジオ番組制作用ポン出しソフトMusicBox, MusicBox24,TinyMusicBoxは操作性が高く、特に中継現場でミキサーの負担が激減したと使用局から高い評価を頂いています。

 2013年初頭に開局した局にもAPSとスタジオを設置させていただきました。この局は中古でよい機器には中古を、信頼性が必要な機器は新品を使う提案をし、極めてリーズナブルなコストで演奏所を作ることができました。局スタッフの意識も合理的です。お洒落なスタジオですが特別な防音対策はせず、放送テーブルも支援者から頂いた木製テーブルです。きれいなフェルトか布をかぶせる予定と伺いました。最新バージョンのTinyCAPSを搭載したAPSのラックも中古です。幸運にも程度の良い中古品を入手できたこともありメーカー製のAPSの半額以下のコストでAPSだけでなくスタジオ機器も設置することが出来ました。この局で最初に局スタッフに会ったのは2012年1月です。勿論それ以前に関係者の方は準備を始めていたのですが具体的な打ち合わせをしてから一年足らずで試験電波発射にこぎつけたのは嬉しい限りです。
TinyCAPS
【システム系統図】


TinyCAPS

【導入例】
上からOAチューナー、ADA、中継用コーディック、モニター、APS用PC(TinyCAPS)、インターフェイスボックス、そしてオーディオプロセッサーと送信用コーディック

 システムは上図のように、NET(J-Wave, MusicBirdなどからネット受け), REM(中継先からの中継番組), ST(スタジオ), AUX(予備)の外部音源とTinyCAPS.exeをインストールしたPC(以下TinyCAPS) 内部のCMや収録番組をcsv形式のOAデータに従って切り替えるシンプルなものです。 TinyCAPSを導入したあるCFMはJ-WAVE, 常設サテライトスタジオ、局内スタジオ、生中継番組をシステムに入力しCMファイルと収録番組と合わせて6ソースで番組編成しています。 CFMには十分なソースの数です。また、CMと番組はオーディオ編集フリーソフトで試聴、レベル調整などを行いコストパフォーマンスの高い運用を行っています。
 タイムテーブルはTTM.exeをインストールしたPC(以下TTM)でモニターできアンタイム処理も可能です。更にTTMは法定同録機能を内蔵し番組ごとの録音も可能です。 またTinyCAPSを直接操作するほど人為ミスによる放送事故が増える筆者の経験から、番組編成制作はTinyCAPSと同じフォルダ構成の別のPCで行い、完成した素材などをLAN経由で転送しています。

TinyCAPS
【操作画面】

特徴
*4アナログ入力、1デジタル入力のほかCM(mp3)と番組(mp3/wav)の音声ファイルを自動OA.
*CMと番組の音声ファイルはTinyCAPSに収納、コンパクトなAPS.
*2系統のモニター列を備え、1系統のモニター列から強制OA可能.
 他のモニター出力は中継現場への送り返しなどに有効.
*無音検知機能を内蔵、内部緊急音源を自動送出し無音解消時には自動復帰(特許申請中).
 *TinyCAPSは進歩を続けています。最新バージョンは無音時と無音復帰時をメールで連絡(条件あり).
*LANで繋いだPCならどこでもタイムテーブルをモニタ可能、且つアンタイムTAKE等可能.
*OAデータはcsvファイル形式なので、エクセルで作成・確認可能(下記の例を参照).
 下記のCSVファイルを120826.csv, 120827.csv(2012年8月27日)の日付指定かmon.csv, tue.csv --- sun.csvの
 曜日指定で作成すれば6:00など指定した時刻に当日の新データを自動的に読み込みスタンバイする.

STTDTmodeASRemarksVirtual STT
6:59:00 FCCM010714ジングル 
6:59:50  CM010715時報 
7:00:02U ST本編 
 00:20 CM010716穴埋め7:09:00
 00:20 CM010717CM 

*基本部分は導入例の写真のようなPCとインターフェイスボックスのみ
*費用はメーカー製の4分の1程度
*小型安価のため現用予備システムも容易に構築可
*エフエムぬまづ他東海地区と北海道のコミュニティFM局8局に現用予備方式を含み10システムが導入され順調に稼動中


お問い合わせはこちらから(Contact me.) ご指定地でのデモンストレーションも可能です。

TTM Title
タイムテーブルモニター【TimeTableMonitor(TTM)】
 *LANで繋いだPCにインストールしてタイムテーブルをモニター
 *図のTakeダイアログからAPSに対しアンタイムTAKE、次番組SKIP、スタジオ強制OA可能
 *図のRecordダイアログで番組ごとのオンエア同録可能(PCのMIC/LINEにOA入力が必要)
 *再放送編成にも対応(下の「法定同録」は時間単位で同録)
 *スタンバイしていない音源を赤字で警告(下図のPG241)
 *LANで繋いだPCならどこでも動作、オフィスでもタイムテーブルモニター可能
 *現用予備方式のAPSシステムにも同期制御可能

TTM


CoastWind Title
放送法第10条「放送番組の保存」対応PCソフト【法定同録】
(無音警報機能を追加しました)

二種類の動作モードがあり、同時動作可能です
 wav形式で録音しますが、別のアプリケーションで自動的にmp3形式に変換できます

(1)時間同録(法定同録)モード
正時から正時まで1時間単位で同録し、途中で止めると直後から次の正時まで同録開始します
3〜6ヶ月間の同録を保存し、夜間の同録しない時間帯を設定できます

(2)同録予約(録音予約)モード
2月21日10時49分から1時間録音など、分単位で予約同録ができます。

 *法定同録は零時の日付変更時に3ヶ月前(変更可)のフォルダを削除後、
当日のフォルダ(2012年1月1日なら120101)を生成しその中に同録ファイルを作ります。
(1)(2)は同時に働きますので、1時間ごとの法定同録を行いつつ、ゲストの主演パートのみの
同録を作ることも可能です。
 また、wav->mp3変換ソフトをOSのタスクスケジューラで零時以降に走らせれば前日のフォルダ内の
全wavファイルをmp3に変換しますので、始業時にはmp3の同録ファイルが完成しています。

 入力音声レベルが設定時間、設定レベル以下だと「無音警報」メールを関係者に通報します。
その後正常レベルに指定時間復旧すると「無音回復」メールを通報します。
OA信号を入力すればAPS→伝送回線→送信機のいずれかでの無音、無変調をメールで知ることができます
2013年11月に追加した機能です。


MusicBox Title
現場のニーズから生まれた放送局業務用PCソフト【MusicBox】  
 音声ファイルを自在に連続又はランダムに再生するウィンドウズPC用アプリケーション ネットワーク対応型の為容量の制限はありません

機能・特徴
 *タッチパネルで簡単に音声再生  マウスだけでも動作可能
 *MDやCDオートチェンジャー、HDプレヤーの代替えとして最適 MD,CDの修理費がもはや不要です
 *番組のタイトル、ジングル、BGMを事前に準備可能 現場ミキサーの手間が激減
 *APS(APC)のトラブル時にスマートにCM送出が可能
 *送出記録はログファイルで保存されます オプションによりフェーダースタート可能
 *無音検出時のバックアップ音源に最適 連続長時間再生が可能
 *クロック周波数800MHz程度のPCでも十分動作可能 不要のPCも活用できます
 *ミュージックボックスは壊れません! ミュージックボックスは熟成されたソフトです
 *放送業務用の他、イベント・芝居等にも最適です
 (注)モニターのサイズは縦1024bit以上が必要です(17インチiモニター以上)



MusicBox

操作概略
36個のリストボックスで選択した曲を順々にでもランダムにでも再生可能 選択されたボタンは緑、NEXTのボタンは青で表され
スペースキーか卓のフェーダーロックで再生され赤色に変わります
担当者が選択したジングルやBGMやオープニングエンディングテーマは右の36のSceneボタンに登録・読み出しできるので
担当者は番組直前にスタンバイ可能です
曲の頭出しはボタン下のスライドバーで自在に変更できるので任意の位置から再生可能です
左下のCDBusterモードにすればエンドレスで連続再生、さらに右下のShufflingボタンで自動的にランダムに並び変えられます


MusicBox24Title
ノートPC対応版【MusicBox24】
ノートPC用にデザインしたMusicBoxです 中継現場に最適 ボタン数が24と少ないだけで機能はMusicBoxと同じです
 (注)1280*768以上のモニターが必要です(ワイドモニター)

MusicBox24


TinyMusicBoxTitle
モバイルノートPC対応版【TinyMusicBox】
10インチ程度のモバイルノートPC用にデザインしたMusicBoxです
中継現場に最適 ボタン数が15と少ないだけで機能はMusicBoxと同じです

TinyMusicBox


TinyMusicBoxTitle

 開発者藤嶋はTV/Radio兼営局で38年間技術者として過ごし、その経験と知識を活かして出向先のCFM(コミュニティFM局)で老朽化したAPS(自動番組送出装置)を 手作りで更新しました。 出向時、CMFのメーカー製APSは設置後10年以上経過していました。その設計思想は旧来の県域ラジオ局のAPSをスケールダウンした堅実なもので、 毎朝定められた時刻に当日のタイムテーブルをEDPSから読み込みスタンバイしていました。 ハードウェア構成は当時の技術背景を反映しWindows95を搭載したパソコンで音声切替え用のスイッチャーと、HDDを媒体にしたCMバンクをタイムテーブルに従って 自動送出を行うもので、制御卓を備えラック3本構成の重厚なシステムでした。番組送出用にはCD, MDプレーヤ そしてDATを備え、実際の放送には主に2台のMDを交互に使っていました。 この老朽化したMDはしばしば再生中にストップし担当者が慌ててリスタートしていました。 また複数の録音番組を送出するためMD媒体の交換が必要でその手間は人数の少ないCFMには大きな負担でした。

 スタジオ内のMDも同様に老朽化し同じ問題が起きていました。これらの問題を解決するためには番組を音声ファイル化し、MDレスのシステムにするしかなく、 そこで開発した音声ファイル再生アプリケーションがMusicBoxの基になるものでした。

 ある日「CM登録できない!」という叫び声に駆けつけると、CMバンクにCMを登録できない事態に担当者が困り果てていました。 APS用PCからCMバンクを録音制御するRS422ラインの故障でした。幸い再生制御側は生きていたので放送はできましたが、CMの登録更新が全く出来ませんでした。 メーカーによる作業員二人の交通費を含む修理費用は後述する新APSのハードウェアに匹敵する額でした。 以前の修理記録を見ると5年前にもAPS用PCのHDDが故障し、数GbクラスのHDDが入手困難のため40GbのHDDを小容量に加工したものに交換されていました。 そろそろ同じ故障が起きてもおかしくない時期になっていました。また旧APSの時刻は狂いがちで、しばしば時刻合わせが必要でした。 その上、月一回はPCの再立ち上げをしないと安心できない状態でした。

 APS更新のためメーカーにデモンストレーションと見積もりを依頼しました。 メーカーAはEDPS機能を含み不満はないものの約600万円の見積りの他、毎月2万円の遠隔保守料に加え5年ごとのPC交換を求められ、その費用は約70万円でした。 メーカーBのものはEDPS機能はありませんが見積もりは約300万円でした。 これでは年間数千万円の売り上げで数百万円の利益程度のCFMにとって、APS更新のためCFMを運営し続けるようなものです。APS自作を決心した瞬間でした。

 筆者が放送局入社時に配属されたのはミニコン(DEC社PDP-8)によるAPSを保守管理する部署でした。 38年前のAPSアプリケーションは非力なミニコンの全機能を搾り出すようにアセンブラ言語で書かれていました。 まだバグが取りきれずメーカーもソースコードを公開しユーザーと共同で改修を続けました。良い時代でした。 この経験を通しAPSの設計思想とプログラミングを学びました。 TV放送用にVTRやフィルム映写機などプリスタート制御が必要な被制御機器があり、それらの機器はオンエアの10秒前にヘッドを回転させ、 3秒前にプリスタートさせるなどの事前制御が必須でした。且つ音声のフェードコントロールもあり、 それらのタイミングが重なった際の複雑な同時制御に工夫が必要でした。 PDP-8の能力はスペック上i8080など初期のマイクロコンピュータ程度の能力でしたが、体感上の性能はマイコンを凌駕するもので名機と呼ばれた所以です。

 「38年後のPCの能力はすばらしくCMバンク機能はHDDに内蔵できる。」「音声ファイル録音/再生機能は開発済み。」 「音声切替え機能を持つPC録音ボードも見つけた。」このボードは10入力10出力のクロスポイント機能があり、 アナログステレオ4回線+デジタルステレオ1回線に音声を入力し、アナログステレオ4回線+デジタルステレオ1回線それぞれ個別に選択出力することが出来ます。 「プリスタートなどの事前制御が必要な機器は無い。アプリケーション開発は難しくないはずだ。」「EDPSはそのまま使え開発する必要は無い。」 などと今思えばあまりに楽観的だったのですが、VCによる開発を始めました。

 新APSの心臓部は上記音声ボードを内蔵したPCとインターフェイスボックスだけです。 このインターフェイスボックスは音声ボードのピンコネクタをキャノンコネクタに変換する回路とVU計とモニタスピーカを内蔵しています。 一般的に放送局ではマスター室のAPSからスタジオのモニタにタイムテーブル情報を送ります。多くのCFMではAPSのVGA出力を同軸ケーブルで延長していますが、 新APSはタイムテーブル情報をLAN経由でスタジオ内のPCに送ります。 その結果、同じLAN経由でアンタイムTake処理や番組Skipやモニタ列のソースを直接OAする緊急処理Emgをリモートコントロールできる シンプルでスマートなシステムになりました。事務室のPCでもAPSにLAN接続すればOA監視や緊急処理が可能です。 時刻合わせはOSがネット経由でタイムサーバーに数時間置きにアクセスし自動校正するので誤差はほとんどありません。

 TCP/IPや音声ファイル再生/録音など幾つかのクラスを作る必要はあったものの開発は思ったより順調に進み、数ヵ月後APSアプリケーションと スタジオモニタ用TTM(TimeTable Monitor)アプリケーションが完成しました。 動作確認を兼ねて旧システムと同期運行を始めました。このテスト期間中、旧システムのCMバンクへのCM登録とMDでの番組制作、 新システムへはCMと番組の音声ファイル化と、担当者は二重の手間で大変な期間でした。 この間アプリケーションのバグ退治に追われ、音声のフェード処理と、LAN経由でのAPS制御に最も時間をとられました。 音声のフェード処理はフェードインとフェードアウトのレベル変化カーブを等しくすると違和感があり、自然な聴感を得るのに苦労しました。 またスタジオからAPSへの制御は外乱による電文の文字化けに悩まされ、安定した電文送受の確立には工夫が必要でした。

 問題が解決しTinyCAPSとTTM他が完成したその年の夏、旧APSをバックアップ機として新APSによる放送を開始しました。 直後の2,3週間は常に緊張し、番組内のちょっとした間にもドキッとして過ごしました。 幸い大きな問題も起きず半年間放送を行った後、別のAPS一式を追加し現用予備体制を整えました。 TinyCAPSが安価の故、可能なことでした。新APSの安定稼動に加え予備機の存在で心理的負担は激減しました。 開発中に発見された胃炎が今は完治しています。 旧APSはCD,MDとDATを含め廃棄しましたが、電源を落とし再起動させたところHDDがフリーズし二度と立ち上がりませんでした。 APS更新はぎりぎりのタイミングでした。

 新APSを設計するに当たり「Simple is the Best.」「完全なソフトは壊れない」を規範にシンプルな設計を心がけました。 番組切替えやMDスタート、スタジオタリーオンオフのタイミングは外部割込みを用いず、PCの内部時刻とタイムテーブル情報とを比較し、 制御時刻が内部時刻と等しいか、過ぎた直後にイベント発行を行います。その結果APSは一時的に過負荷になってもフリーズすることはありません。 そしてソフトウェアによる制御の比重を高め、旧来のAPSが備えていた制御卓も廃止し音声モニタなど手動制御はマウスで行います。ハードウェアと呼べるハードウェアはPC本体以外ありません。 更に無音検知機能も内包しました。その結果、旧来の無音検知機が機械的 に復帰していたのに対し、 タイムテーブルに従った制御が可能になりネットオンエア中のローカルCM事故はありません。

 エフエムぬまづに設置した新APSは2012年7月、稼動3年を迎えました。幸い今までシステムに起因する放送事故は発生していません。 ハードウェア比率の低いシンプルで高信頼の安価なシステムと自負しています。 またTTMに録音機能を追加し番組ごとの同録が可能になりVTR同録は不要になりました。 今も機能を追加しバージョンアップを続けています。 放送業界もかつての勢いは無く、昔のように贅沢に機器を注文製作することはできません。 但し放送業務のノウハウはメーカーに負けません。自作なら必要十分な機能を持ったリーズナブルな価格のものを手に入れられるはずです。 ソフトウェアでの問題解決はひとつの回答ではないでしょうか。勢いに任せて始めたAPS開発更新ですが順調に稼動しています。不明点など 遠慮なくお問い合わせください。

【追記 7/12,2012】現用予備体制
 2012年7月、FMぬまづで収録番組放送中に音飛びが発生し、直ちに予備機に切り替えました。 数日後、現用機がブルー画面でフリーズしてしまいました。原因はHDDの故障でした。 このPCはTinyCAPS他のアプリケーション開発に酷使に酷使を重ねたもので、何度もフリーズさせ、 何度もHDDをフォーマットしOSを再インストールしたものです。 購入後4年弱の早すぎる寿命でしたが、良く持ったと言うのが実感です。負荷を掛けていない予備機に同じ兆候はありません。 現在、現用機は修理され現用予備体制で運用を再開しています。現用予備体制の強みを実感したできごとでした。 今後設置する現用予備体制のシステムでは現用機には新品のPCを、予備機には中古のPCを用いコストパフォーマンスの高い設計を提案するつもりです。

【追記 7/23,2012】TinyCAPS導入記録
 TinyCAPSを最初に設置したのはFMぬまづでなく、N市のCFMです。 TinyCAPSを開発中にJCBA(日本コミュニティ放送協会)の会議で「自社開発の手作りAPS」として紹介したところ、 当CFMの社長に興味を持っていただきました。採用決定後、紆余曲折があったものの社員の方々にも協力していただき、 安価に設置することができました。既に4年以上運用を続けています。次にFMぬまづに現用予備体制を整えました。
 Y市のCFMは同じAPSを使っていた縁でTinyCAPSに更新していただきました。当CFMはNET番組2CH,局内スタジオ及び常設サテライトスタジオ の計4CHを使う意欲的なCFMです。
 特記すべきはS市のCFMです。当CFMはノートパソコンにインストールしたサンプルプログラム程度の機能しかない検討用TinyCAPSを 不調だった旧APSに代えて運用を続けました。結果的に十分な試験運用を続け、実用に耐えるとして導入していただきました。 検討用TinyCAPSをスタジオに組み込む緊急避難的応用は開発者にも思いもよらぬ運用で感心しました。
 北海道S市のCFMは当HPを見て採用を決めていただきました。採用にあたりご担当者にシステムを半日レクチャーし、 その後数回のメールでのやり取りだけで設置も先方でしていただきました。シンプルなシステムの故と自負しています。 当初機器の初期不良もあったのですが修理後、安定稼動を続けています。
 またH市の開局準備中のCFMにはAPS付きスタジオとしてTinyCAPSを設置しました。当CFMはミニFM局として番組制作など訓練を続け、 CFM開局後直ちに運用を開始する予定です。また現在開局予定中のI市のCFMもTinyCAPSの採用を決めていただき、 更に複数の局からお問い合わせをいただいています。

【追記 8/8,2012】バージョンアップ
 TinyCAPSとTTMの最新バージョンは其々2.18と2.08です。共に1.00から始まり大改修は整数部を、中改修は1/10の位を小改修は1/100の位を 桁上げしています。開発以来平均毎月1,2回改修した計算です。今も操作性、レスポンスそして安定性などの向上を求め、改良を続けています。

【追記 6/19,2013】最新導入事例
 2013年5月に導入していただいた局は現用予備方式のAPSを設置しました。またGPSを使った自前のタイムサーバーでAPSの時刻校正を行っています。インターネット経由で時刻を合わせる必用が無くAPS系のネットワークは完全に独立しているのでネット経由でのウイルス感染の恐れが低いシステムになりました。

【追記 11/10,2013】法定同録に無音警報機能追加
 法定同録アプリに無音検出・通報機能を追加しました。 入力音声レベルが設定時間、設定レベル以下だと「無音警報」メールを関係者に通報します。
その後正常レベルに指定時間復旧すると「無音回復」メールを通報し、OA信号を入力すればAPS→伝送回線→送信機のいずれかでの無音、無変調をメールで知ることができます。更にスケルチ機能つきのFM受信機出力を入力すれば無変調の検出も可能です。PCアプリケーションのみで動作し軽いソフトのため高性能のPCを必要としないので余ったパソコンを活用できます。
ソフトだけで無音検知しますので従来の無音検知器+警報機の組み合わせなどに比べ簡単で安価です。

【追記 1/1,2014】簡易APSとトレーニングPC
 2013年末にAPSを導入していただいた局は仮設スタジオと簡易APSで放送を中断することなくAPS更新工事を行いました。この簡易APSはオーディオボード無しのPCにTinyCAPS.exeをインストールしたものです。更新工事前はトレーニングPCとして局員の方にTinyCAPSの操作と設計思想に慣れていただき、工事期間中は簡易APSとしてCM送出などに用いました。その結果工事の合間の質疑応答だけで工事終了と同時に本番運用に移ることができました。 シンプルで分かりやすいシステムの故と自負しています。

【追記 5/25,2015】PC更新
 最初にTinyCAPSを設置した局は約6年間安定稼動を続け、HDDがいつ故障してもおかしくない時期になったため事前にパソコンを更新しました。同時に「法定同録システム」を導入し、ビデオレコーダを使った旧システムを廃棄しました。

【追記 7/26,2015】閏秒
 2015年7月1日に閏秒8:59:60が挿入されました。TinyCAPSは2時間置きにインターネット上のタイムサーバーに同期するようにセットしていますので何もしなくても最長2時間後にはシステム時刻は補正されます。9:00amに手動でインターネット時刻と同期させるか自動同期するように設定すれば、閏秒挿入直後にシステム時刻は補正されます。FMぬまづでは前日の17:01に手動で時刻同期を行い、閏秒8:59:60が確実に挿入された後の翌9:01に自動同期するように準備しました。

【追記 9/21,2017】新局導入
 2017年9月21日、10月開局したH市の新局にAPSシステムとMUsicBox、法廷同録アプリを提供できました。約半日の説明の後、設置はご担当者が行いました。シンプルで分かり易い点が再認識されたと自負しています。

【追記 10/25,2017】新APS
 2017年10月、冒頭で紹介したTinyCAPSVが完成しました。非常に軽くシンプルでPC以外スイッチャーやクロスポイントなどのハードウェア無しで動作します。故障の恐れも少なく余ったPCなどでバックアップも容易です。



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