TinyCAPS Title 自動番組送出 システム
コミュニティFM局向け自動番組送出システム【TinyCAPS(APS, APC)】
Automatic Programing System for small radio stations.

APS |TinyCAPSW |TinyCAPSVTinyCAPSTTM(TimeTableMonitor)法定同録MusicBox開発記録趣味

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ノートパソコンだけで動くAPS(自動番組送出システム)最新バージョン TinyCAPSW
 3外部入力のTinyCAPSVに続き5ch入力のTinyCAPSWを開発した。心臓部はTinyCAPSV同様仮想(ソフトウェア)ミキサーを組み込んだパソコンとオーディオインターフェイスだけである。シンプルで故障の恐れが少なく、且つ十分な数の外部入力APSとなった。sw'erやクロスポイントなどのハードウェアも不要である。 ミキサーサイズが約1680*785ピクセルなので19.5インチ(HD)のワイドモニターでも端が欠けてしまうが、運用中はタイムテーブル以外モニターする必要は少ないと思われる。実体はパソコンのみなので、5年程度でパソコンを更新すれば保守らしい保守は不要である。且つバックアップも容易である。

 下図左上のTinyCAPSW本体が右の仮想ミキサーを制御し番組を切り替える。左のTTMがタイムテーブルを表示し、中央下のダイアログはTTMの機能の一部でAPSをリモート制御可能である。パソコン1台でAPSが形成されている。


【左上:TinyCAPSW、右:5chミキサー、左:タイムテーブル表示、中央下:TTMからAPSを制御するダイアログ】

【追記 8/9,2019】TinyCAPSW初導入
 2019年8月、北海道S市のコミュニティFM局でTinyCAPSWを採用していただきました。
現地でTinyCAPSWのデモンストレーションを行い、その後デモ機を貸し出して評価の結果採用となり、
設置はご担当者に行っていただきました。

【追記 10/13,2019】TinyCAPSW導入
 2019年10月、K市のコミュニティFM局でTinyCAPSWを採用していただきました。
現地でTinyCAPSWのデモンストレーション、翌週納入というタイトなスケジュールでしたが、
APSの実体はパソコンとオーディオインターフェイスのみなので何とか対応できました。
この局も設置はご担当者に行っていただきました。


【新旧コントローラー】
  【追記 11/22,2019】MusicBox用新コントローラー
 MusicBox用にフェーダーロックスタート機能付きの新コントローラーを作りました。写真左の新コントローラーのフェーダーを上げるとPlay信号を出して曲が再生され音量を調整できます。フェーダーを下げ切るとStop信号を出して次曲をスタンバイします。フェーダー左のSWはこれらの機能を制御し、OFF状態ではフェーダーを上げても機能しませんが、ONにすると直ちにPlay信号を出して再生されます。OFF状態でフェーダーを上げてONして再生する使い方もできます。 音量調整はフェーダー自体で行わず、フェーダーからの音量制御信号に応じてMusicBox自体が行うのでシンプル且つコンパクトです。

 写真右の旧コントローラはPlay/Stop信号しか出さず、フェーダーロックスタート接点のあるミキサーにのみ対応していました。新コントローラーによりMusicBoxがフェーダーロックスタート機能付きの音量可変のポン出し機器になります。オーディオインターフェイスなどを介してミキサーのAUX等に入力も容易です。
「放送技術」2020年3月号で紹介されました。

【追記 5/8,2020】緊急対応用新機能追加
 TinyCAPS4に新機能を追加しました。下図左下の「緊急素材変更」です。スタジオ生放送中にミキサー故障など緊急時を想定したもので、例えばスタジオ1をスタジオ2に変更などOAデータの該当する外部入力ソースを別の外部入力ソースに一挙動で変更します。
 機器故障時の対策として次の手順が考えられます。
1.「緊急割込」ボタンでスタジオやMusicBirdなどで放送を続け、その間対策をする
2. 対策が長時間に及ぶ恐れがある場合はOAデータを書き換え、別のソースで放送を続ける。
3. 対策が短時間に終われば元のスタジオ放送に戻し、必要ならOAデータを戻す。
本機能は2.を簡単に行うもので、元のOAデータは一切触らずTinyCAPS内部データを変更します。3.の復帰はTinyCAPSの「OAデータ読み込み」ボタンでOAデータを再読み込みすれば通常編成に復帰します。TinyCAPSVTTM(TimeTableMonitor)アプリにも同機能を追加しました。


【新TinyCAPSWダイアログ】
【追記・番外編】証人
 自称コンサルタントによるコミュニティFM詐欺事件で裁判所に証人として出廷しました。(被告としてではありません)
資金を受け取りながら開局申請すらしなかった事件です。
 被害にあった方々は資金を先に渡したことで、何とか軟着陸しようとして深みにはまったようです。
CFM開局を計画している方々はまずJCBA(日本コミュニティ放送協会)か近隣の既存CFMに相談することをお勧めします。
開局まで苦労した経験をお持ちですから貴重な助言をいただけるはずです。
ご希望でしたら信頼できる業者や、今までTinyCAPSを導入したコミュニティFM局を紹介します。

【追記10/24,2020】MusicBoxフェーダーコントローラー製品版
【追記 11/22,2019】で紹介したコントローラーの製品版です。
このコントーラーをUSB接続するだけでPCの音声出力をミキサーに
繋げばシンプルなポン出しとなります。
 曲のスタートストップはwavでもmp3でもできますがDLLの制限で
音量制御はmp3のみです。

  【追記 12/21,2020】中継先でタイムテーブ表記、VPNの活用
 インターネット回線の無い所から中継する場合、正確な時計を持参した上で局から電話などでキューを出すのが簡単です。但し指示連絡をする担当者が必要です。TinyCAPSシステムのタイムテーブルモニタ・TTM(TimeTableMonitor)はネット接続なので局側のルーターのVPN機能を生かすだけで、スマートフォンを使って携帯電話回線+テザリングでTTMが走ります。WiFiがあればスマートフォン不要でより簡単です。VPNとはインターネット回線上に仮想専用線を構築するもので、VPN機能を持つルーターが必要です。

 左写真は屋外からスマートフォン経由でTinyCAPSにアクセスした例です。スマートフォンを携帯電話回線経由でインターネット接続 → テザリング → パソコンにWiFi接続 → パソコンからVPNでTinyCAPSに繋ぎます。パソコンとスマートフォンを持参するだけで中継先からタイムテーブルをモニターできてアンタイム処理も可能、且つ局側の担当者も不要です。またインターネット回線があるサテライトスタジオなどはタイムテーブルをより簡単にモニターできます。専用回線は不要で安価に運営できます。局側を固定IPにするかダイナミックDNSサービスを利用すれば運用は簡単です。googleリモートデスクトップなどリモートデスクトップでも同様なことができますがVPN経由なら局内と同じ感覚で運用できます。

【追記 1/1,2021】質問回答
 APSにNASを使わないのかと質問をいただきました。確かにNASは使い方によっては便利です。 但し本来の目的である放送がネットワーク障害で止まる恐れがあります。RJ45コネクタの接触不良や外れ(爪が折れたコネクタは普通に目にします)、ルーターやハブの故障、意図しないネットワークループやパケットの増大などです。心臓部がネットワークに依存しないTinyCAPSは1台のパソコンで単独動作し軽く堅牢です。また他のパソコンにアプリをインストールしておけばライセンス付属のドングルを差し替えるだけで動作する予備システムとなります。

【追記 2/15,2021】TinyCAPSV導入
 2021年2月、G県のコミュニティFM局でTinyCAPSVを採用していただきました。現地でデモンストレーションを行い、その後デモ機を貸し出して評価の結果採用となり、ご担当者がAPS他を設置しました。また法定同録アプリ2式を1台のパソコンにインストール、2台のオーディオインターフェイスでOA同録とAPS同録を別々に録音します。高音質の音源を再放送用や番組出演ゲストに提供でき、放送事故の際には原因解析に役立つはずです。

【追記 2/24,2021】デモンストレーション
 デモンストレーションは下図の機材で行っています。系統図のように富士通A531にTinyCAPSVアプリを、MSI・U200にはMusicBox、法定同録、TTMの各アプリをインストールしています。TTMはLAN経由でタイムテーブルをモニターし、バックグラウンドで走るMusicBoxの音源をスタジオなど外部音源代わりにUA-1010オーディオインターフェイス経由でTinyCAPSVに入力しています。TinyCAPSV出力は法定同録に入力し、スピーカーでモニターします。

 経験上現地で半日程度システム説明後デモ機を一週間程度貸出して試用、操作他に慣れれば後はメールや電話のやり取りだけで設置はご担当者が行うことも可能です。(必要でしたら設置他行います。)言い換えればデモ機のオーディオインターフェイスに外部音源を繋ぎ、CMや録音番組の音源ファイルをTinyCAPS・PCに収容し、簡単なcsv形式のOAデータを書くだけでAPSが走ります。実際の導入にはデスクトップPCを使いますがシステム自体も設置費用も安価です。またTinyCAPS用パソコンは新品を強く推奨しますが、故障しても直ちに放送に影響しない同録用パソコンなどは手持ちのものが使えます。

【MusicBox画面】

【デモ機材一式 左:U200 右:A531】

【デモ機系統】

【追記 6/8,2021】TinyCAPSV誕生

 TinyCAPSVとTinyCAPSWを融合したTinyCAPSVを作成しました。TinyCAPSの振る舞いを定義するCofiguration.txtの外部素材記述に3ch書くと3chの仮想ミキサーが、5ch書くと5chの仮想ミキサーが走ります。3chの外部ソースで運営し、後に素材が増えても簡単に対応できます。合わせて協働して動作するTTM5も作成しました。ダイアログデザインは全く同じです。
【追記 7/28,2021】予備システム導入
 運営中の局にTinyCAPSVを追加納入しました。送信所送り切り替えSWでCH-A(現用APS)、CH-B(予備APS)及びスタジオ直接出力を一挙動で選択でき安定感が劇的に増えました。各APSには無音検出と緊急音源送出機能があるので、現在は自動切換装置を設けないシンプルな構成です。TinyCAPSで現用予備システム運営局は勤めていたCFM、官設民営で(開局時は)予算が潤沢だったCFMに次ぐ3局目です。TinyCAPSシステムがシンプルで安価な故と自負しています。
【追記 7/28,2021】コロナ禍の局運営
 コロナ禍、あるCFMは生放送番組を一切休止し、原則無人です。担当者の自宅からOAデータやCM・録音番組更新をリモートで行っています。具体的にはリモートデスクトップアプリでEDPS・PCを操作しAPS・PCにデータ転送他を行います。こうすればリモート回線が不安定になってもAPS・PCには何ら影響を与えず、やむをえないときのみ出社しています。
 筆者が40年以上前のラジオ部門勤務では24時間365日管制官がOAをモニターしていました。オープンリールテープやカートリッジテープなど制御機材も多様でAPS不調を含む緊急時対応が管制官の腕の見せ所でした。管制も編成も制作も専門の部署に属し大勢が働いていました。技術の進歩は省力化に現れるようです。とは言え多彩なパーソナリティーの自在な生放送がCFMの魅力です。早く正常運営になればと思います。

 詳細マニュアルはこちらからダウンロードできます。
不明点などこちらからお問合せ下さい。現地でのデモンストレーションも可能です。

藤嶋放送技術研究所(藤嶋正己) m-fujishima@sweet.ocn.ne.jp
〒422-8005 静岡市駿河区池田1695-8 Phone:090-4864-9767 Tel/Fax:054-263-8581

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